赤ちゃんの赤いあざ:いちご状血管腫

赤ちゃんの赤いあざ:いちご状血管腫

美容を知りたい

先生、『脱毛のいちご状血管腫』って、脱毛と何か関係があるんですか?名前が紛らわしい気がします。

美容の研究家

いい質問だね。確かに『脱毛』という言葉が入っていると、毛が抜ける病気と勘違いしてしまうよね。実は、『脱毛』という言葉には、毛が抜けるという意味の他に、『産毛のような細かい毛』という意味もあるんだ。いちご状血管腫は、生まれたばかりの赤ちゃんにできる、産毛のような細かい毛が生えている部分にできる赤いあざのことを指すんだよ。

美容を知りたい

そうなんですね!じゃあ、脱毛のいちご状血管腫は、毛が抜ける病気ではないんですね。

美容の研究家

その通り!脱毛のいちご状血管腫は、毛が抜ける病気ではなく、赤ちゃんの皮膚にできる赤いあざのことだよ。名前が紛らわしいけど、覚えておいてね。

脱毛のいちご状血管腫とは。

赤ちゃんのお顔や腕などにできる、赤いあざについて説明します。このあざは「脱毛のいちご状血管腫」と呼ばれ、いちごを半分に切ったような見た目で、生後数週間から現れ始め、1歳くらいまで大きくなります。多くの場合、自然に消えていきますが、まれに傷跡のように残ることもあります。あざが小さくて、目立たない場所にある場合は、特に治療をしなくても良い場合もありますが、鼻や口、耳、目や耳の近くにある場合は、成長や体の機能に影響が出る可能性があるので、早めに治療を始める方が良いでしょう。治療には、レーザー治療と薬を使った治療があります。

いちご状血管腫とは

いちご状血管腫とは

いちご状血管腫は、生まれたばかりの赤ちゃんや、まだ言葉を話さない小さなお子さんに多く見られる、皮膚にある血管の集まりが原因でできる赤いあざです。その名前の通り、まるでいちごを半分に切ったような、鮮やかな赤い色と少し盛り上がった形をしているのが特徴です。このあざは、顔や頭、腕、脚など、体のどこにでもできる可能性があります。

生まれたばかりの頃は、薄い赤い点や平らな赤い模様のように見えることが多く、あまり目立ちません。しかし、生後数週間から数ヶ月経つにつれて、まるでいちごが熟していくように、徐々に大きくなり、赤みも増してきます。そして、表面がデコボコといぼ状に盛り上がってくることもあります。この成長は、生後1歳頃まで続くことが多いですが、その後は徐々に小さくなり、薄くなっていきます。

多くは良性で、特に治療をしなくても、ほとんどの場合、小学校に上がる頃までには自然に消えていきます。ただし、ごくまれに、あざができた場所によっては、視力や呼吸、食事などに影響が出る場合もあります。また、あざが非常に大きい場合や、消えた後も傷跡が残ってしまう場合もあります。

そのため、あざができたことに気づいたら、一度は小児科医や皮膚科医に診てもらうことが大切です。医師は、あざの状態や成長の様子を丁寧に観察し、必要に応じて適切な治療法を検討します。治療が必要な場合は、レーザー治療や飲み薬などで、あざの成長を抑えたり、消えやすくしたりすることができます。

いちご状血管腫は、見た目には少し驚くかもしれませんが、多くの場合、時間とともに自然に消えていくものです。保護者の皆様は、焦らず、お子さんの成長を見守りながら、医師の指示に従って適切な対応をしていきましょう。

項目 内容
名称 いちご状血管腫
症状 生まれたばかりの赤ちゃんや幼児にできる赤いあざ。いちごを半分に切ったような形と色で、少し盛り上がっている。顔、頭、腕、脚など体のどこにでもできる。
経過 最初は薄い赤い点や平らな模様。生後数週間~数ヶ月で成長し、赤みが増し、盛り上がってくる。1歳頃まで成長し、その後徐々に縮小・退色。
予後 多くは良性で自然に消える。まれに視力、呼吸、食事への影響や、傷跡が残る場合も。
対応 発見したら小児科医や皮膚科医に相談。経過観察、必要ならレーザー治療や飲み薬。

症状と経過

症状と経過

いちご状血管腫は、生まれたばかりの赤ちゃんには見られず、生後2~3週間ほど経ってから皮膚に現れ始めます。生まれた直後には何もなかった場所に、赤い小さな点のようなものが現れ、それが次第に大きくなっていく様子がよく見られます。血管腫の成長は1歳頃まで続き、この時期に最も大きくなります。その後は自然に縮小していくため、心配しすぎる必要はありません。

血管腫の色は、出現時は鮮やかな赤色をしています。これは、皮膚の下の血管が異常に増殖しているためです。時間の経過とともに、この赤色は徐々に薄くなり、ピンク色へと変化していきます。さらに縮小が進むと、最終的には肌色になり、ほとんど目立たなくなります。5歳頃までには約半数のいちご状血管腫が消えてなくなり、7歳頃には約7割9歳頃には大部分が自然に消えていきます。

いちご状血管腫の大きさは数ミリメートルから数センチメートルまで様々です。小さなものであれば、数ミリメートルの赤い点のように見えることもあります。一方、大きなものでは数センチメートルにもなり、皮膚の広い範囲を覆うこともあります。また、一つだけできる場合もあれば、複数個できる場合もあります。

多くの場合、いちご状血管腫は痛みやかゆみなどの自覚症状を伴いません。そのため、赤ちゃん自身は血管腫を気にすることなく過ごせます。しかし、血管腫が大きくなりすぎると、表面が潰瘍化して出血したり、痛みを伴う場合があります。また、目や鼻、口、耳などの近くにできた場合は、視力、呼吸、聴力、食事などに影響を与える可能性があります。そのため、顔にできた血管腫は特に注意深く観察し、少しでも異変を感じたら医師に相談することが大切です。

項目 詳細
出現時期 生後2~3週間後
成長 1歳頃まで成長し、その後自然に縮小
色の変化 鮮やかな赤色 → ピンク色 → 肌色
消失時期 5歳頃:約50%、7歳頃:約70%、9歳頃:大部分
大きさ 数ミリメートル~数センチメートル
1つまたは複数
自覚症状 通常無し。大きくなると潰瘍化、出血、痛みの可能性あり
注意点 目、鼻、口、耳付近にできた場合は機能への影響に注意。顔にできた場合は特に注意深く観察。異変があれば医師に相談

原因

原因

あかちゃんの肌に現れる、赤いイチゴのようなあざ。これは「いちご状血管腫」と呼ばれる、生まれたばかりの赤ちゃん、もしくは生後まもなくの赤ちゃんに多く見られる良性の腫瘍です。このあざの正確な発生理由は、実はまだはっきりとは解明されていません。現時点では、お母さんのお腹の中にいる時に、血管が作られる過程で何らかの問題が生じ、血管の細胞である血管内皮細胞が異常に増えてしまうことが原因ではないかと考えられています。

血管内皮細胞が増える原因の一つとして、これらの細胞の成長を促す物質が過剰に作られてしまうことが挙げられます。まるで植物の成長に肥料が必要なように、私たちの体の細胞も成長するために様々な物質を必要としますが、この成長を促す物質が過剰にあると、細胞が必要以上に増えてしまうのです。いちご状血管腫の場合も、この成長を促す物質が過剰に作られることで、血管内皮細胞が増えすぎて、皮膚の表面に赤いあざとして現れると考えられています。

遺伝的な要素や、お母さんの生活環境、例えば食べ物や空気などが影響している可能性も示唆されていますが、現在の研究ではまだ確かなことは分かっていません。そのため、残念ながら今のところ、いちご状血管腫を予防する確実な方法はありません。

大切なのは、赤ちゃんの体に赤いあざを見つけたら、すぐに専門の医師に相談することです。小児科や皮膚科の医師に診てもらうことで、いちご状血管腫かどうか、また他の皮膚疾患の可能性がないかなどをきちんと診断してもらうことができます。早期に発見し、経過を観察することで、適切な時期に適切な処置を受けることができるので、安心につながります。見た目も気になるかもしれませんが、まずは専門家の意見を聞き、適切な対応をすることが重要です。

項目 内容
病名 いちご状血管腫
症状 赤いイチゴのようなあざ
対象 生まれたばかりの赤ちゃん、もしくは生後まもなくの赤ちゃん
性質 良性の腫瘍
原因 血管が作られる過程で何らかの問題が生じ、血管内皮細胞が異常に増える
原因物質 血管内皮細胞の成長を促す物質が過剰に作られる
その他要因 遺伝、母親の生活環境(食べ物、空気など)
予防法 確実な方法はなし
対応 専門医(小児科、皮膚科)に相談、早期発見と経過観察

治療の必要性

治療の必要性

生まれつき赤いあざがあるいちご状血管腫は、多くの場合、自然に消えていきます。そのため、必ずしも治療をしなければならないというわけではありません。特に、あざが小さく、衣服で隠れる場所にあったり、顔にあっても小さくて目立たない場合、そして、体の機能に影響がない場合は、経過観察をするだけで十分なことがほとんどです。

しかし、あざが急激に大きくなっている場合は注意が必要です。また、目や鼻、口、耳といった重要な器官の近くにある場合も、治療が必要になることがあります。これらの器官の機能を損なう可能性があるからです。さらに、あざが破れて出血したり、ただれたりすることを繰り返す場合も、治療を検討する必要があります。傷跡が残ったり、感染症を起こす危険性があるからです。また、体の機能に影響を及ぼしている場合も、治療が必要となります。例えば、関節の近くにあって動きを制限している場合や、視界を遮っている場合などです。

治療を始める時期や治療の方法は、あざの状態によって大きく変わります。あざがどこにあるのか、どのくらいの大きさなのか、患者さんの年齢はいくつか、といったことを総合的に判断して、医師が一人ひとりに合った治療方針を決めます。医師とよく相談し、最適な治療法を選択することが大切です。経過観察をする場合でも、定期的に医師の診察を受け、あざの状態を確認してもらうようにしましょう。

いちご状血管腫の特徴 経過観察で良い場合 治療が必要な場合
自然に消えることが多い あざが小さく、衣服で隠れる場所
顔にあっても小さくて目立たない
体の機能に影響がない
あざが急激に大きくなっている
目、鼻、口、耳といった重要な器官の近くにある
あざが破れて出血したり、ただれたりする
体の機能に影響を及ぼしている(関節の動き、視界など)
治療の開始時期や方法は、あざの状態、部位、大きさ、年齢によって異なる 定期的に医師の診察を受け、経過観察 医師とよく相談し、最適な治療法を選択

治療方法

治療方法

生まれつき赤いあざがある、いちご状血管腫。その治療方法は大きく分けて二種類あります。一つは特殊な光を当てる治療で、あざのもととなる血管を壊していきます。光の種類は症状によって使い分けられます。もう一つは飲み薬や塗り薬で、あざが大きくなるのを抑える治療です。

光を当てる治療についてもう少し詳しく説明します。この治療は、レーザーという特殊な光を使います。レーザーの光は、あざの原因となる血管の色によく反応する性質を持っています。そのため、周りの皮膚に影響を与えることなく、ピンポイントで血管を破壊することができるのです。レーザーの種類は複数あり、あざの色や深さ、患者さんの年齢によって最適なものが選ばれます。

薬による治療は、主に血管の成長を抑える薬を内服または外用する方法です。赤ちゃんのうちに血管腫が急速に大きくなるときや、目の周りなど重要な場所にできた血管腫に対して行われることが多いです。内服薬は全身に作用するため、副作用のリスクも考慮して慎重に投与量が決まります。塗り薬はピンポイントで患部に塗布するため、副作用のリスクは比較的低いですが効果が出るまでに時間がかかる場合があります。

これらの治療以外にも、あざを切り取ってしまう方法や、液体窒素で凍らせて治療する方法もあります。しかし、これらの方法は傷跡が残る可能性が高いため、あまり一般的ではありません。どの治療法が最適かは、あざの状態、患者さんの年齢、健康状態などを考慮して医師が判断します。治療を受ける前には、医師とよく相談し、それぞれの治療法の効果や起こりうる副作用、費用などを理解することが大切です。治療期間や通院回数なども、症状や治療法によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

治療方法 詳細 メリット デメリット 適用
光治療(レーザー) 特殊な光を照射し、あざの血管を破壊する。光の種類(レーザーの種類)は症状によって使い分け。 周りの皮膚への影響が少ない。ピンポイントで血管を破壊。 あざの色や深さ、年齢によって最適なものが選ばれる
薬物療法(内服薬/外用薬) 血管の成長を抑える薬を内服または外用する。 外用薬は副作用のリスクが低い。 内服薬は副作用のリスクあり。外用薬は効果が出るまでに時間がかかる場合あり。 赤ちゃんのうちに血管腫が急速に大きくなるとき、目の周りなど重要な場所にできた血管腫
外科的切除 あざを切り取る。 傷跡が残る可能性が高い。 あまり一般的ではない。
凍結療法(液体窒素) 液体窒素で凍らせて治療する。 傷跡が残る可能性が高い。 あまり一般的ではない。

日常生活での注意点

日常生活での注意点

いちご状血管腫は、生まれたばかりの赤ちゃんや乳幼児によく見られる、皮膚の血管が異常に増殖した状態です。見た目は赤いあざのように見えるため、保護者の皆様は心配になるかもしれません。しかし、多くの場合、特別な治療を必要とせず、自然に消えていきます。日常生活において、いくつか注意すべき点がありますので、ご説明いたします。

まず、あざの部分を強くこすったり、引っ掻いたりするのは絶対にやめましょう。皮膚はデリケートなため、傷つけてしまうと出血したり、そこから細菌が入って感染症を引き起こす可能性があります。お子さんが無意識にあざを触ってしまう場合は、ミトンなどを着用させると良いでしょう。また、紫外線も血管腫を悪化させる要因となります。外出する際は、必ず帽子をかぶせ、肌の露出している部分には日焼け止めを塗るようにしましょう。日焼け止めは、低刺激性のものを使用し、こまめに塗り直すことが大切です。

衣服による摩擦も血管腫に刺激を与える可能性があります。なるべく、あざの部分に直接布が触れないように、柔らかい素材でできたゆったりとした服を着せてあげましょう。特に、あざが首回りにある場合は、襟が擦れて刺激を与えやすいので、襟の柔らかい服や前開きの服を選ぶと良いでしょう。

あざが顔にある場合は、洗顔にも注意が必要です。ゴシゴシとこすらず、泡で優しく包み込むように洗い、すすぎもぬるま湯で丁寧に流しましょう。洗顔後は、低刺激性の保湿クリームなどで肌を保湿し、乾燥を防ぎましょう。乾燥は肌のバリア機能を低下させ、炎症を悪化させる可能性があります。

いちご状血管腫は多くの場合、成長とともに薄くなっていき、自然に消えていきます。しかし、気になることや変化があれば、すぐに医師に相談しましょう。医師は適切なアドバイスや必要に応じて治療法を提案してくれます。成長を見守る中で、少しでも不安なことがあれば、ためらわずに相談することが大切です。

項目 注意点
物理的刺激 こすったり、引っ掻いたりしない。ミトン着用を検討。衣服は柔らかい素材でゆったりとしたものを着用。首回りは襟の柔らかい服や前開きの服を選ぶ。
紫外線 帽子と低刺激性の日焼け止めを使用。こまめに塗り直す。
洗顔(顔の場合) 泡で優しく洗い、ぬるま湯で丁寧にすすぐ。低刺激性の保湿クリームで保湿。
その他 変化があれば医師に相談。
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