意外と知らない口角トラブル！その原因と対策とは？

意外と知らない口角トラブル！その原因と対策とは？

口角びらん症ってどんな病気？

– 口角びらん症ってどんな病気？口角びらん症は、その名の通り唇の両端に炎症が起こる皮膚疾患で、「口角炎」とも呼ばれています。 この病気になると、口角が赤く腫れ上がったり、かゆみが出たりします。さらに悪化すると、びらんや亀裂が生じて出血することもあります。 このような症状は、日常生活に様々な支障をきたす可能性があります。例えば、食事の際に口を開ける度に痛みが走り、食事をゆっくりと楽しめなくなることがあります。また、人と話す際に口角が痛むため、会話がスムーズにいかず、コミュニケーションに支障が出ることもあります。さらに、出血が続くと、かさぶたを繰り返してしまい、見た目も気になってしまうかもしれません。 口角びらん症は、見た目から周囲の人に不快な印象を与えてしまうのではないかと不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、口角びらん症は決して恥ずべき病気ではありません。 適切なケアと治療を続けることで、症状は改善し、健康な状態を取り戻すことが期待できます。 ですから、一人で悩まず、まずは医療機関を受診して、医師に相談することをおすすめします。

口角びらん症の原因は？

口角が赤く腫れたり、ひび割れたりして、痛みやかゆみを感じる口角びらん症。一体何が原因で起こるのでしょうか？大きく分けて二つの原因が考えられます。

一つ目は、細菌やカビなどの微生物による感染です。特に、黄色ブドウ球菌やカンジダ菌などは、湿った環境を好むため、口角に炎症を起こしやすく、口角びらん症を引き起こすことがあります。

二つ目は、栄養不足や口周りの環境、その他、体の状態が関係しています。例えば、皮膚や粘膜の健康を保つために必要なビタミンB群が不足すると、口角びらん症のリスクが高まります。また、空気が乾燥する季節や、口呼吸の癖、頻繁なリップクリームの使用は、口角の乾燥を招き、炎症を悪化させる可能性があります。さらに、加齢によって唾液の分泌量が減ったり、合わない入れ歯が口角を刺激したりすることも、口角びらん症の原因となることがあります。その他、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患や、免疫力の低下も、口角びらん症を引き起こす要因として考えられています。

口角びらん症の治療法

口角が赤く腫れて、ひび割れたり、皮がむけたりする口角びらん症。これは、ただ乾燥したためにおこる場合もありますが、実は様々な原因が考えられます。そのため、その原因に合わせた適切な治療が必要となります。

細菌に感染している場合は、抗菌薬を含んだ軟膏やクリームを患部に塗って治療します。また、カビの一種である真菌が原因で起こる口角びらん症の場合には、抗真菌薬の軟膏を使用します。さらに、炎症症状が強い場合には、ステロイド外用薬が処方されることもあります。自己判断で市販薬を使うことは危険ですので、必ず医師の診断を受け、適切な治療を受けるようにしましょう。

口角びらん症の中には、栄養不足、特にビタミンB群の不足が原因で起こるものもあります。この場合は、食生活の見直しも重要です。ビタミンB群は、豚肉やレバー、マグロ、カツオなどの魚、卵、牛乳や乳製品、大豆製品などに多く含まれています。これらの食品を積極的に摂るように心がけましょう。

そのほか、口角を乾燥から守るために、保湿クリームをこまめに塗ることも効果的です。また、唾液には皮膚や粘膜を保護する作用があるため、唾液腺マッサージで唾液の分泌を促すのも有効な対策です。

日常生活で気を付けるべきこと

口の両端にできる溝、口角びらん症。これは見た目の印象を損なうだけでなく、痛みを伴うこともあり、日常生活に支障をきたすこともあります。しかし、ほんの少しの心がけと習慣で、口角びらん症を予防できるのです。

まず、基本となるのは口周りの清潔を保つことです。食事の後や就寝前には、口角に食べカスや汚れが残っていないか丁寧に確認し、優しく洗いましょう。その後は、清潔なタオルで水気をしっかりと拭き取り、乾燥した状態を保つことが大切です。

口の中の潤いを保つことも重要です。私たちの唾液には、口の中に住む細菌の増殖を抑制する働きがあります。このため、唾液の分泌量が減ると、口角びらん症のリスクが高まってしまうのです。日頃からこまめな水分補給を心がけ、体内から潤いを保ちましょう。また、ガムを噛んだり、レモン水など酸味のあるものを摂取することで、唾液の分泌を促す効果も期待できます。

空気が乾燥する季節や、口呼吸の癖がある方は、特に口角が乾燥しやすくなります。こまめに保湿クリームやリップクリームを塗るなどして、口角の潤いを保つようにしましょう。また、唇を舐める癖は、唾液に含まれる成分が蒸発する際に、口角の水分を奪い、乾燥をさらに悪化させてしまうため、控えるようにしましょう。

まとめ

口角が赤く腫れたり、ひび割れたりして、痛みやかゆみを感じる口角びらん症。この症状は、実は毎日の少しの心がけで防ぐことができるかもしれません。口周りの清潔を保ち、乾燥を防ぐための保湿を心がけること、そして、栄養バランスのとれた食事を摂り、規則正しい生活を送ることで、口角びらん症になるリスクを下げることが期待できます。

しかし、口角びらん症は、一度治ったと思っても、再び症状が現れやすいという特徴も持っています。症状が改善した後も、今回ご紹介した予防策を油断せずに続けることが大切です。自己判断で市販薬などを安易に使用せず、口角に少しでも異常を感じたら、早めに皮膚科を受診し、医師の診断のもと、適切な治療を受けるようにしましょう。