
髪の毛の成長を支える「毛球部」の役割とは?
人の外見は、顔立ちだけでなく、髪型によっても大きく変化します。顔の額縁とも呼ばれる髪の毛は、印象を左右する重要な要素と言えるでしょう。そして、その髪の毛一本一本を生み出すための大切な役割を担っているのが「毛球部」と呼ばれる部分です。毛球部は、頭皮の奥深く、皮膚の真皮層に位置しており、髪の毛の根元にあたる部分です。ちょうど植物の球根のように、小さく丸みを帯びた形をしています。
毛球部は、毛母細胞と毛乳頭細胞という二つの重要な細胞で構成されています。毛母細胞は、細胞分裂を繰り返すことで、髪の毛の元となる細胞を作り出しています。この細胞分裂こそが、髪の毛を成長させる原動力となっています。一方、毛乳頭細胞は、毛細血管から栄養や酸素を受け取り、毛母細胞に供給する役割を担っています。さらに、毛乳頭細胞は、毛母細胞に対して細胞分裂を促す信号を送る司令塔のような役割も担っており、毛髪の成長サイクルをコントロールしています。
このように、毛球部は、髪の毛の成長を司る司令塔とも言える重要な部分です。しかし、加齢やストレス、食生活の乱れ、ホルモンバランスの乱れ、頭皮環境の悪化など、様々な要因によって毛球部の働きは弱まってしまいます。その結果、髪の毛の成長が遅くなったり、細く弱々しい毛が増えたり、抜け毛が増加したりすることがあります。健康な髪を維持するためには、毛球部の働きを維持することが非常に重要と言えるでしょう。