
白髪の原因?メラニン生成のカギ、チロシナーゼ酵素
年齢を重ねるごとに、鏡に映る自分の姿に、以前よりも白髪が増えたと感じることはありませんか?これは誰にでも訪れる自然な老化現象の一つです。白髪が増える主な原因は、髪の毛の色素細胞であるメラノサイトの働きが衰え、黒い色素であるメラニンが作られにくくなることにあります。
メラニンは、私たちの髪の色を決定づける重要な役割を担っています。生まれたばかりの赤ちゃんの髪が真っ黒なのは、メラニン色素が活発に生成されているからです。しかし、年を重ねるにつれて、メラノサイトの働きは徐々に低下していきます。その結果、メラニンの生成量が減少し、髪の色は黒から白へと変化していくのです。
実は、メラニンの生成には、「チロシナーゼ」と呼ばれる酵素が深く関わっています。チロシナーゼは、メラニンの原料となるアミノ酸、チロシンを酸化させることで、メラニンの生成を促します。しかし、加齢とともにチロシナーゼの活性も低下してしまうため、メラニンの生成量が減少し、白髪が増加してしまうのです。