コラーゲン

私たちは毎日、鏡を見たり、スキンケアをしたりして肌と向き合っていますが、その表面の下に広がる奥深い世界については、どれほど知っているでしょうか。人間の肌は、大きく分けて表皮、真皮、皮下組織の３つの層で構成されています。その中で、表皮のすぐ下に位置する真皮は、肌の弾力やハリ、みずみずしさを保つ上で非常に重要な役割を担っています。 真皮は、平均で約2mmほどの厚さがあり、これは肌全体の厚さの約7割を占めています。真皮の内部は、繊維芽細胞と呼ばれる細胞によって作られるコラーゲンやエラスチンといった繊維状のタンパク質が、まるで建物の鉄筋のように張り巡らされています。これらの繊維が、肌に弾力や強度を与え、若々しい状態を保つための土台となっています。 コラーゲンは、真皮の約70％を占める繊維状のタンパク質で、肌にハリと弾力を与える役割を担っています。コラーゲンは、加齢や紫外線などの影響によって徐々に減少・劣化していくため、肌のハリや弾力が失われ、シワやたるみの原因となります。一方、エラスチンは、コラーゲン繊維同士をつなぐゴムのような働きをするタンパク質で、肌の弾力性を保ち、伸び縮みさせる役割を担っています。エラスチンもまた、加齢や紫外線などの影響を受けやすく、減少すると肌の弾力が失われ、しわやたるみが生じやすくなります。 このように、真皮は肌の美しさを保つ上で非常に重要な役割を担っています。健康的な真皮を維持するためには、バランスの取れた食事や十分な睡眠、紫外線対策など、日々の生活習慣に気を配ることが大切です。