
手術後の必須アイテム?ドレーンの役割と重要性
外科手術後、体から管が出ているのを見て不安になる方もいるかもしれません。これはドレーンと呼ばれ、手術部位に溜まった血液やリンパ液などを体外に排出するために用いられます。
手術を行うと、どうしても組織が傷ついたり、出血が生じたりします。そして、傷ついた組織からは体液が滲み出てきます。こうした体液が体内に溜まってしまうと、傷の治りが悪くなったり、場合によっては感染症を引き起こしたりする可能性があります。そこで、ドレーンを用いて体液を体外に排出することで、合併症のリスクを減らし、より安全でスムーズな術後の回復を目指すのです。
ドレーンには、素材や太さ、形状など様々な種類があります。医師は、手術の内容や患部の状態などを考慮して、最適なドレーンを選択します。
ドレーンは、一般的に数日間、長い場合は数週間留置されます。その間は、ドレーンから排出される体液の量や色、性状などを観察し、問題がないか確認します。そして、体液の量が減り、傷の治りが順調であれば、医師の判断でドレーンは抜去されます。
ドレーンは、手術後の回復を助けるための重要な役割を担っています。もし、ドレーンについて気になることや不安なことがあれば、遠慮なく医師や看護師に相談するようにしましょう。