
若々しさを保つ秘訣:酸化対策
私たちは生きていくために、呼吸によって空気中から酸素を取り込んでいます。この酸素は、体内で栄養素と結びついてエネルギーを作り出すために使われます。まるで物が燃えるように、体の中でもエネルギーが作られているのです。しかし、このエネルギー生成の過程で、どうしても「活性酸素」と呼ばれる物質ができてしまいます。活性酸素は、非常に反応しやすい性質を持っており、まるで金属を錆びさせるように、体内の細胞を酸化させて傷つけてしまうのです。
鉄が錆びてボロボロになるように、私たちの体も酸化が進むと、様々な老化現象が現れてきます。肌では、シワやくすみ、たるみなどが目立つようになり、ハリや弾力が失われていきます。これは、活性酸素が肌の細胞を傷つけ、コラーゲンやエラスチンなどの重要な成分を壊してしまうためです。また、活性酸素は、血管も傷つけて硬くしてしまうため、動脈硬化の原因にもなります。動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気のリスクを高めるため、注意が必要です。
活性酸素は、呼吸以外にも、紫外線やストレス、喫煙、大気汚染、激しい運動、食品添加物など、様々な要因によって体内で発生します。現代社会は、活性酸素を増やす要因に溢れていると言えるでしょう。そこで重要になってくるのが、抗酸化です。抗酸化とは、活性酸素による体の酸化を防ぐことを指します。抗酸化物質を豊富に含む食品を積極的に摂ったり、生活習慣を改善することで、体内の酸化を抑え、老化や病気のリスクを軽減することができます。抗酸化物質を多く含む食品としては、色の濃い野菜や果物、緑茶、海藻類などが挙げられます。これらの食品をバランスよく食事に取り入れるとともに、適度な運動、十分な睡眠、ストレスを溜めない生活を心がけることで、いつまでも若々しく健康な体を維持することができるでしょう。